Neytiri/ネイティリ






映画『AVATAR』を観て、その晩に描いてみた絵。
導入して間もないPhotoshop-CS4にて作画。(それまではPhotoshop5.0が主力だった。ふ、古い。。)味わいのあるブラシがありがたい。けっこうお絵描きに向いてるソフトかもしれない。Painterより自分向きかな。
野生的な美しさ、瑞々しさ、神話的な神々しさ…などが絵から発すれば良いなぁと思いつつ、色を塗り重ね…

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映画の感想…(ネタバレあり)
ベトナム戦争の米軍vsインディアン。
ダンス・ウィズ・ウルブス成分40%、ベトナム戦争映画成分30%、ナウシカ成分30%。

異星の深い森の樹々に囲まれて呼吸をしている気分になれるだけでもけっこう幸せ。
戦い無しで、あの世界を自由に徘徊出来る映像ソフトがあったら良いなぁ。

巨木を倒されたシーンは泣けた。

あの映画を観て、ネイティリ(ヒロイン)のイメージを心の中に抱いて生きて行く青年達は多くなりそうな気がする。

猫っぽい異人種を見て、違和感を感じなくなったり美しく感じたりするのは、創り手のワザかな。
あるいは、自分が普段の生活で、パンドラ人と良く似た顔の造作をしたにゃんこらと寝起きを共にしてるからかもしれない…

欧米ではAVATARを観て、現実世界色褪せノイローゼ症候群を患ってしまう人が多いというが、どうもピンと来ない。
自分だったら、自宅の仕事部屋の方が居心地が良い。
竜に乗るのは怖いからご免だし、森は美しいけど寝起きはしたくない。猿のように軽やかに枝々を走り抜ける生活もツラい。バリ島のケチャみたいに皆が集まり円陣を組んで心を合わせて祈るのも苦手だ。
AVATAR症候群の人達は、自分が身も心もパンドラ人になれちゃうことを前提にして仮想世界の方に心を惹かれるのかな。
わたしゃ、そこでの現実をいろいろ考えて、自分には無理だなと思っちゃう。
それから、あの映画は西部開拓史映画そのものだから、アメリカ人にとっては妙に親近感や懐かしさを感じるのかな。

映画としては、とても良く出来ていると思うし楽しめるけれど、ストーリーがハリウッド方程式っぽい。心の奥に重いなにかを沈殿させるにはちょっと軽い感じがする。
個人的には、ダンス・ウィズ・ウルブスの方が、ストーリーや世界の空気に、無作為な風味のナチュラルさを感じられて好み。

疑問点...
・まぁ善良な心を持っているはずの主人公が、なんであんなマッチョ大佐の言うなりになったのだろう。「そうすることがパンドラ人にとっても良いことだ」とか言いくるめられたのなら解るけど。
思慮の浅い無邪気さから心に深みを得て主人公が成長する姿を描きたかったのかな?
・AVATARは、パンドラ人と地球人のDNAの掛け合わせ生命体だそうだけど、それじゃ主人公とヒロインには子供は出来るのかな。仮に出来たとしてもラバみたいに繁殖力の無い一代雑種にはならないかい(だいたい、星も系統も異なる遺伝子だからどうなることやら...)
・ラストで地球人達を「不毛な」地球に帰しちゃって大丈夫なのかな? もっと攻撃力を充実して戻って来るんじゃないかと心配。。
・あの世界の獣は概ね6脚なのに、なぜパンドラ人は手足が6本でないのだろう。ヒロインが手足6本じゃキモチワルイかナ。。
・首の付け根に鼻孔がある動物が多かったけど、パンドラ人は(以下略...

雑感…
マッチョ大佐の服がピクセル迷彩だった♪
最近刊行された『図解ミリタリーアイテム(新紀元社)』という本にはえらく沢山の図を描いたんだけど、その中にピクセル迷彩が出て来た。あれって、パソで描くのけっこう面倒。

観終わった観客の感想が耳に飛び込んで来た。
「話はつまらんね。3Dです!ってだけ」(若いカップル)
「子供とか、最初からこんなにすごいの観たら、あとはもうこれ以上のものって無いでしょ!どうするのよねえ♪」(若い女性2人組)
作品の空気やストーリーよりは、映像に対する印象が強いんだろうね、やっぱり。

3Dは、なかなか面白かった。わたしゃ、カラクリ細工は大好きだから。


2010.2.12


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