マッキ C.202「フォルゴーレ」
Macchi C.202"Folgore"


マッキ C.202「フォルゴーレ」 Macchi C.202"Folgore"
全長:8.85mm 全幅:10.58m  主翼面積:16.82平方m 全備重量約2.940kg
発動機:アルファ・ロメオ R.A.1000 RC.41「モンソーニ」液冷式12気筒1,175 hp×1
最大速度:600km/5,500m、航続距離:約760km 実用上昇限度:11,500 m

武装:12.7mm ×2、7.7mm ×2
乗員:1名
第二次大戦中盤のイタリアの主力戦闘機。"Folgore"「フォルゴーレ」は「稲妻」の意。
C.202「フォルゴーレ」は、大戦間には水上機レーサーで鳴らしたマッキ社のマリオ・カストルディ技師が設計した戦争前半の主力機C.200「サエッタ」を基礎にして、より高馬力の液冷エンジンに積み換えて改修したもの 。
空冷840馬力のエンジンからドイツの水冷エンジン(メッサーシュミット Bf109Eと同じダイムラー・ベンツ DB601)に積み換え、良好な視界を得るためにコクピット位置が高かったC.200の胴体をスリムにし、水冷エンジンにフィットする形状となったC.202「フォルゴーレ」は、300馬力少々(40%)の馬力アップにもかかわらず、最高速度が100km/h近くも速くなり、戦争中盤の戦闘機としては、少々非力な武装ながら一線級の機体となった。
1942年からは、DBエンジンをイタリアのアルファ・ロメオ社でRA1000RC41としてライセンス生産を始め、C.202に取り付けられた。
本機は、よく見ると主翼の左右の長さが異なる。これはプロペラの回転によるトルクを抑えるための措置で、左翼が右翼より20cmほど長い。
トルクを抑えるには、P-51「ムスタング」や偵察機の「彩雲」のように、垂直尾翼を斜めに取り付ける方が簡易だと思うが、イタリア人は凝り性なのだろうか。
写真で見る限り、イタリアの飛行機は表面の仕上がりが非常に良くて滑らかなようだ。
戦いに使って壊すのがもったいない感じ。
じっくりと丁寧に作ったのだろうか。
そのせいかどうかはわからないが、イタリア機は総じて生産機数が少ない。
そんな中で1,300機ほど作られた本機は、主力爆撃機のSM79「スパルビエロ」(本イラスト上方の大型機)と並び最も生産数の多かった機体のひとつとなった。
※零戦:約10,400機、メッサーシュミットBf109:約30,500機、スピットファイア:約22,000機、ムスタング:約14,000機、サンダーボルト:約16,000機、ヤク1〜9:約30,000機...と、列強の諸国は、生産数がイタリア機とは桁が違う。

物心がつく頃、親達の会話に「マッキ」「マッキ サエッタ」という名前が繰り返し出て来たので、「ゼロ戦」よりも早く「マッキ サエッタ」の存在を知り、好きになった。
C.202「フォルゴーレ」は普通にカッコいいスタイルなので、そう好みではないはずなのだけれど、ひいきのC.200「サエッタ」の面影が残っていて愛着を感じる。

2009.10.9作成
  


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マッキ C.202「フォルゴーレ」 Macchi C.202"Folgore.I"

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